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2月22日(金) 第2会場 501B

2月22日(金) 第3会場 503AB

2月22日(金) 第4会場 503CD

2月22日(金) 第5会場 602AB

2月22日(金) 第6会場 602CD

2月23日(土) 第2会場 501B

2月23日(土) 第3会場 503AB

2月23日(土) 第4会場 503CD

2月23日(土) 第5会場 602AB

2月23日(土) 第6会場 602CD

1.呼吸器 気道疾患

2月22日(金) 第2会場 501B
14:00〜15:30
司会
別役智子(慶應義塾大学呼吸器内科)
1) CTで診断される気管、気管支、細気管支の病変
  杉浦弘明(慶應義塾大学放射線診断科)
抄録内容
気管,気管支,細気管支の基本的な構造を概説し,代表的な疾患の症例を呈示する.気管病変は瀰慢性と限局性の病変に分けられる.前者の代表的疾患としてsaber sheath trachea,tracheobronchomegaly,再発性多発軟骨炎を取り上げる.気管支病変は気管支壁肥厚と気管支拡張を中心に取り上げる.気管支病・・・
2) 画像を用いた慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息の病態解析
  中野恭幸(滋賀医科大学呼吸器内科)
抄録内容
胸部CT画像を用いた気道の解析は、画像を拡大し、気道をトレースして計測する事からはじまった。このことは、CTのデジタルデータを用いて気道解析を行う自家製ソフトウエアを用いた研究に引き継がれていった。最近では、CT機器やパーソナルコンピューターの高性能化と解析用ソフトウエアの発展に伴って、・・・
3) バーチャル気管支鏡と気管支鏡ナビゲーションシステム
  品川尚文(北海道大学呼吸器内科学)
抄録内容
CTはヘリカルスキャン、マルチスライスCTなどの技術が進み、高解像度の画像が容易に得られるようになった。バーチャル気管支鏡画像はこれらの情報を三次元的に再構成したものであるが、開発当初は主に中枢気道病変の評価を目的として使用され、現在もインターベンションを要する狭窄病変の評価など・・・

2.頭頸部 甲状腺疾患

2月22日(金) 第3会場 503AB
9:00〜10:30
司会
山田恵子(がん研有明病院超音波検査部)
1) 結節性甲状腺疾患の超音波診断
  山田恵子(がん研有明病院超音波検査部)
抄録内容
甲状腺に異常がみられる場合に、はじめに行う画像診断は超音波検査です。超音波検査ではまず、病変がびまん性か結節性かを判断します。びまん性病変にはバセドウ病、橋本病(慢性甲状腺炎)、亜急性甲状腺炎などがあり、甲状腺内部の均質性とエコーレベル、ドプラ法での血流の多寡などにより質的診断を・・・
2) 甲状腺癌診療の要点:患者の不安を取り除くために
  杉谷 巌(がん研有明病院頭頸科)
抄録内容
わが国のようなヨード摂取充足地域では、甲状腺癌の90%以上を乳頭癌が占める。その予後は全般に良好であり、1割程の高危険度群を除くと、疾患特異的10年生存率は99%を超えており【図】、治療にあたってはQOL重視の態度が望まれる。最近健診などでの発見が増加している無症候性微小乳頭癌は、理論的には・・・
3) 甲状腺腫瘍における病理と画像のコラボレーション
  廣川満良(隈病院病理診断科)
抄録内容
甲状腺の主な腫瘍としては、濾胞腺腫、濾胞癌、乳頭癌、低分化癌、未分化癌、髄様癌、リンパ腫などが挙げられる。これらはいずれも病理組織学的所見に基づいて分類されており、それぞれ臨床像や予後が異なることからその分類は重要である。これらの腫瘍は定形例では肉眼的にもそれぞれに特徴的な所見が・・・

3.頭頸部 頭頸部のIgG4関連疾患

2月22日(金) 第3会場 503AB
10:45〜12:15
司会
池田耕士(関西医科大学附属滝井病院放射線科)
倉林 亨(東京医科歯科大学口腔機能再建学)
1) IgG4関連疾患:Mikülicz病とKüttner腫瘍の臨床像について
  吉原俊雄(東京女子医科大学耳鼻咽喉科)
抄録内容
Mikülicz病については1888年にJohann von Mikülicz-Radeckiが両側、無痛性の涙腺、耳下腺、顎下腺腫脹を示す症例を報告して以来、同様の所見を呈する症例に呼称されてきたが、その後白血病、サルコイドーシス、悪性リンパ腫、木村病など基礎疾患を有するものをMikulicz症候群と分類してきた。一方、Ku・・・
2) 頭頸部領域におけるIgG4関連疾患の病理:特に眼付属器IgG4関連疾患とKuttner腫瘍(慢性硬化性唾液腺炎)
  長尾俊孝(東京医科大学病院病理診断部)
抄録内容
眼付属器(特に涙腺)からは原因不明の炎症性病変が発生することが従来から知られている。そのような症例の多くは、血清中のIgG4高値、IgG4陽性形質細胞を豊富に含む慢性炎症性細胞の浸潤、実質の萎縮、及び線維化を特徴とするIgG4関連疾患に属し、ときに他臓器の類似病変を合併する。一方、Kuttner腫・・・
3) 頭頸部IgG4関連疾患の画像診断
  清水真弓(九州大学病院口腔画像診断科)
抄録内容
頭頚部IgG4関連疾患には、これまでシェーグレン症候群の亜型として扱われてきたミクリッツ病がある。ここではミクリッツ病の画像所見の特徴と、シェーグレン症候群との差異について述べる。IgG4関連疾患疑いで種々の画像検査を行った症例のうち、ミクリッツ病(あるいはその疑い)と診断された症・・・

4.中枢神経 脊髄血管奇形

2月22日(金) 第3会場 503AB
14:00〜15:30
司会
飯塚有応(東邦大学大橋病院放射線科)
1) 脊髄血管の発生解剖
  小宮山雅樹(大阪市立総合医療センター脳神経センター)
抄録内容
脊髄の血管は、その本来のmetamericな構造から、myelomere単位で、まず血管が構築される.背側大動脈の枝であるsegmental artery が、脊髄周囲を取り囲む vasa coronaを栄養し、coronal venous plexusから、segmental veinを介して、cordial veinに導出する.同時に脊髄内部血管のsulcal arteryも形成・・・
2) 脊髄動静脈奇形に対するNBCAを用いた塞栓術
  小南修史(日本医科大学千葉北総病院脳神経外科)
抄録内容
脊髄動静脈奇形(SCAVM)、特に前脊髄動脈(ASA)から栄養されるSCAVMに対するNBCAを用いた塞栓術についてその方法をアニメーションを用いて解説し、症例を供覧する。【方法】全身麻酔科に4Frガイディングカテーテルを通してmicrocatheterをASAからナイダスに入るsulcocomissural arteryまで進め、DSA下・・・
3) 脊髄血管奇形外科治療
  金  彪(獨協医科大学脳神経外科)
抄録内容
傍脊髄動静脈瘻と分類されてきた動静脈奇形の多くの本態は、脊髄実質内の浅いところに潜んでいる動静脈短絡であり、それにより脊髄表面の静脈の動脈化と拡張をきたしていることが経験される。手術時、顕微鏡下の観察では累々と広範囲に拡張する静脈がひろがるのみで、短絡本体の位置が把握できず、流入・・・

5.肝・胆・膵 自己免疫性膵炎

2月22日(金) 第4会場 503CD
9:00〜10:30
司会
大友 邦(東京大学放射線医学)
1) 画像
  渡谷岳行(東京大学放射線診断学)
抄録内容
最近約十年間に自己免疫性膵炎とIgG4関連疾患の概念が急速に普及し、これに伴って自己免疫性膵炎の画像についても多数の症例の蓄積が得られてきた。本講演では自己免疫性膵炎の画像所見についてCT、MRI各モダリティの定型的な膵実質の形態変化、信号パターンや膵管像について解説する。 ・・・
2) 臨床
  山口武人(千葉県がんセンター消化器内科)
抄録内容
自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis: AIP)は自己免疫機序の関与が疑われる膵炎であり、臨床的には中高年の男性に多くみられ、膵の腫大、膵腫瘤形成とともに、しばしば閉塞性黄疸にて発症する。血液生化学検査では血清γ グロブリン、IgG またはIgG4上昇、自己抗体を認めることが多く、高IgG 血症 ・・・
3) 定型的病理像と病理から見たピットフォール
  福村由紀(順天堂大学人体病理病態学)
抄録内容
定型的な1型自己免疫性膵炎では、リンパ球・形質細胞浸潤(lymphoplasmacytic infiltration)、花筵状線維化(storiform fibrosis)、閉塞性静脈炎(obliterative phlebitis)を見、そして免疫染色にて多数のIgG4陽性形質細胞浸潤を認める。これらは本邦の「自己免疫性膵炎臨床診断基準2011」にも取り上げら ・・・

6.肝・胆・膵 NAFLD・NASHの病態、病理と画像診断

2月22日(金) 第4会場 503CD
10:45〜12:15
司会
丸山紀史(千葉大学消化器内科)
1) 臨床
  米田正人(横浜市立大学病院消化器内科)
抄録内容
非アルコール性脂肪性肝障害(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)は単純性脂肪肝(simple steatohepatitis)から非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis: NASH),さらにNASHから進展した肝線維症,肝硬変までを包括する概念である.日本では1000万人以上のNAFLD患者, 100万人以 ・・・
2) 画像
  山口匡(千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター)
抄録内容
超音波診断装置を用いた脂肪肝の診断として,肝腎コントラスト法が広く用いられている。これは,肝臓内にびまん的に沈着した脂肪の確認には極めて有効な手法であるが,脂肪量および分布を知ることは困難であり,エコー信号・画像の空間的な変位の定量評価法が必要とされている。定量評価法は,1)スペッ ・・・
3) 病理
  高橋芳久(帝京大学病理学)
抄録内容
非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease: NAFLD)は、肝細胞への脂肪沈着のみが見られる単純性脂肪肝と、脂肪化のみならず壊死炎症反応を伴う非アルコール性脂肪性肝炎(nonalcoholic steatohepatitis: NASH)に分けられる。非侵襲的検査ではNASHの確定診断や脂肪化・壊死炎症 ・・・

7.肝・胆・膵 細胆管細胞癌

2月22日(金) 第4会場 503CD
14:00〜15:30
司会
近藤福雄(帝京大学病院病理部)
1) 細胆管細胞癌の臨床像と切除成績
  有泉俊一(東京女子医科大学消化器外科)
抄録内容
【目的】細胆管細胞癌(CoCC)は腫瘤形成し特徴的な組織像のため肝内胆管癌(ICC)の特殊型に分類されてきたが、肝幹細胞由来の癌の可能性が高く一つの原発性肝癌に分類された。しかしCoCCは稀でありその臨床像や切除成績は不明である。CoCCの臨床像、切除成績を明らかにした。【方法】1990年から2011 ・・・
2) 細胞管細胞癌の画像診断
  女屋博昭(国立がん研究センター中央病院放射線診断科)
抄録内容
細胆管癌細胞癌の画像診断学上の特性に関して、病理診断と対比しながらCT所見を中心に概説する。臨床現場では、肝細胞癌、肝内胆管癌(胆管細胞癌)、海綿状血管腫と鑑別を要することを意識する必要がある。形態としては、辺縁は分葉状でノッチを伴い、肝表を牽引する性状は肝内胆管癌に類似している。 ・・・
3) 細胆管細胞癌の病理:小葉間胆管癌の可能性について
  近藤福雄(帝京大学病院病理部)
抄録内容
【目的】細胆管細胞癌は,細胆管由来の癌と推測され,従来の肝内胆管癌から独立した概念として考えられつつある。しかし,その発生母地については,未だ議論がある。そこで,細胆管細胞癌と非腫瘍性の細胆管,小葉間胆管,隔壁胆管の所見を病理学的に検討し,細胆管細胞癌の発生母地を推測した。【対象 ・・・

8.泌尿器 腎臓

2月22日(金) 第5会場 602AB
9:00〜10:30
司会
楫  靖(獨協医科大学放射線科)
1) 腎腫瘍の画像診断
  扇谷芳光(昭和大学放射線科)
抄録内容
腎腫瘤は超音波で最初に指摘されることが多い。腎腫瘤が疑われた場合、ダイナミックCTが施行される。MRIはCTで診断が確定しない場合、造影剤過敏症などで造影剤が使用できない場合、X線被曝を避けたい場合に用いられる。単純CTは、石灰化や脂肪の有無、造影効果の判定に用いられる。脂肪が検出されれ・・・
2) 臨床
  服部一紀(聖路加国際病院泌尿器科)
抄録内容
近年、腎癌の治療を取り巻く状況は大きく変化した。まず、診断される腎癌の大部分が偶然発見される小径の早期癌となった。以前は腎癌の手術は根治的腎摘除術が標準治療であったが、現在は可能な限り腎部分切除術を行うことが推奨される。腎部分切除術の課題の一つに腎臓の阻血時間があり、できるだけ阻・・・
3) 腎腫瘍の病理診断2012:”草食獣の眼”のススメ
  長嶋洋治(横浜市立大学分子病理学)
抄録内容
腎腫瘍は頻度こそ少ないが、家族性腫瘍症候群と合併するものが散見され、癌の責任遺伝子発見の端緒となってきた(淡明細胞型腎細胞癌におけるVHL遺伝子、腎芽腫におけるWT1遺伝子、血管筋脂肪腫におけるTSC1, TSC2遺伝子など)。これらの遺伝子の異常は家族例のみならず散発例でも見られることがわか・・・

9.泌尿器 副腎

2月22日(金) 第5会場 602AB
10:45〜12:15
司会
大家基嗣(慶應義塾大学泌尿器科)
1) 原発性アルドステロン症の診断の現状と課題
  成瀬光栄(京都医療センター内分泌代謝高血圧研究部)
抄録内容
原発性アルドステロン症(PA)は高血圧患者の約10人に1人のcommon diseaseである。治療抵抗性高血圧や標的臓器障害の合併頻度が高い一方、適切な治療により治癒可能であることから、臨床医が高血圧の日常診療で常に考慮すべき疾患である。2009年の米国内分泌学会に続き、わが国でも日本高血圧学会、・・・
2) 副腎腫瘍の画像診断と静脈サンプリング
  高瀬 圭(東北大学放射線診断科)
抄録内容
副腎には、原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫等の機能性疾患に加え、近年著しく発達した MDCT により偶然発見される非機能性の腫瘍も多く見られる。また、転移を生じやすい臓器であり、肺癌等からの転移性腫瘍の頻度が高い。骨髄脂肪腫等の頻度は稀だが画像的な特徴を有する腫瘍も・・・
3) 画像診断的に問題になる副腎病変の病理学
  笹野公伸(東北大学病理病態学)
抄録内容
画像診断学的に問題となる副腎病変はけして少なくなく、中でも副腎皮質腫瘍、褐色細胞腫の良悪性の鑑別、その病変が皮質性か、髄質由来かあるいは転移性病変を含む副腎外の病変かどうかが問題になる事が多い。 特に非機能性の病変の場合時にこれらの鑑別診断はより困難になる。 そこで本発表ではこれ・・・

10.乳腺 MRIの利用方法

2月22日(金) 第5会場 602AB
14:00〜15:30
司会
戸崎光宏(亀田総合病院乳腺科)
1) 画像:術前USマーキングを行ったMRIの一例
  久保田一徳 (東京医科歯科大学画像診断・放射線治療科)
抄録内容
当院では乳腺診療に関して、各種の画像診断、針生検、術前マーキングまでを放射線科で担っている。乳腺MRIは主に術前検査として針生検で乳癌が確定した後に施行され、以下の目的で使用されている。 広がり診断。温存可能となった場合は、超音波ガイドでの術前マーキングの参考とする。石灰化などで他・・・
2) 診断医の立場から:MRガイド下乳房生検
  嶋本 裕(聖マリアンナ医科大学放射線科)
抄録内容
近年、本邦でも乳腺MRI検査の普及に伴い、マンモグラフィ検査や超音波検査などで異常が認められず、乳腺MRI検査でのみ検出される病変(MR検出病変)に遭遇する頻度が高くなっている。MR検出病変に対してのMRガイド下乳房生検は乳癌診療のうえで重要な役割を担っており、欧米では当然行えなければならな・・・
3) 外科医にとっての乳房MRIの位置付け
  坂本正明(亀田総合病院乳腺科)
抄録内容
本邦では現在乳癌に対する手術を行う際、術前にMRIを撮影して病変の広がりを評価することは、事実上必須事項となっている。温存術の適応やその切除範囲の決定、マンモグラフィーやエコーで全摘がほぼ避けられないと思われる症例でもnipple-sparing mastectomyなどの整容性を重視した手術などでは必要・・・

11.小児 児童虐待

2月22日(金) 第6会場 602CD
9:00〜10:30
司会
野坂俊介(国立成育医療研究センター放射線診療部)
1) こども虐待の臨床
  奥山眞紀子(国立成育医療研究センターこころの診療部)
抄録内容
医療機関で対応する子ども虐待は乳児期が多く、頭部外傷が多いなど、国の死亡事例検証による特徴と一致する対象に対応している。つまり、死亡に至る危険の高い事例がその対応であり、見逃さずに子どもを安全に保護することが必要である。しかし、日々の臨床においては、虐待の可能性に気づき、親の言葉・・・
2) 児童虐待の画像診断
  宮坂実木子(国立成育医療研究センター放射線診療部)
抄録内容
児童虐待は、年々増加傾向で、社会的問題でもある。我々、放射線科医が関わるのは,主に身体的虐待であり,第1発見者となりうる立場にある。
児童虐待の死亡例は1歳未満に多く、生命的、機能的予後を左右するのは,中枢神経損傷である.児童虐待に見られる頭蓋・頭蓋内損傷は、Abusive head tr・・・
3) 児童虐待とAutopsy Imaging
  小熊栄二(埼玉県立小児医療センター放射線科)
抄録内容
現在、死亡時画像診断(Autopsy imaging、以下Ai)を死因究明や病態解明のための有効な社会制度として確立するための活動が行われている。その主要な目的のひとつが児童虐待の予防であり、小児期死亡例では虐待死の見落としを防ぐためにも全例にAiを実施するべきとの主張がなされている(日本医師会20・・・

12.小児 臨床に役立つ奇形の知識

2月22日(金) 第6会場 602CD
10:45〜12:15
司会
赤坂好宣(兵庫県立こども病院放射線科)
1) 中枢神経系
  小西淳也(神戸大学放射線科)
抄録内容
先天奇形の理解には発生学的知識が不可欠であり、神経放射線科医でも苦手とする方は少なくないと思われます。近年のMRIでは解剖学的構造を詳細に評価することが可能であり、発生学的知識と合わせると先天奇形の成り立ちを理解しやすくなりました。中枢神経系には多くの先天奇形が認められ、その代表と・・・
2) 小児血管腫、血管奇形
  渡辺 茂(川崎医科大学放射線科)
抄録内容
体表・軟部組織のいわゆる“血管腫”は非常に有名かつ小児診療において頻繁に遭遇する疾患である.以前はこれらの疾患に対する外観的な名称(苺状血管腫,海綿状血管腫,等々)が用いられていたが,正確な病態を反映しておらず,なかなか正しい治療に結びつけられなかったようである。近年,これらの疾・・・
3) 小児救急領域に潜む先天奇形
  山口善道(兵庫県立こども病院小児救急医療センター)
抄録内容
小児救急と聞いて、どのようにイメージされるだろうか? 「小児救急」の定義として日本医師会は「保護者が救急と感じたら全て救急である」と発表しており、成人領域での救命救急センターとは様相が異なる。その対象とする疾患や病態は幅広く、勤務する施設に小児科があれば知らず知らずのうちに関わっ・・・

13.骨軟部 後腹膜腫瘍の診断と治療:診療科の狭間に位置する腫瘍のより良い治療のために

2月22日(金) 第6会場 602CD
14:00〜15:30
司会
山口岳彦(自治医科大学人体病理学)
杉本英治(自治医科大学放射線科)
1) 後腹膜腫瘍の画像診断
  中田和佳(自治医科大学放射線科)
抄録内容
後腹膜腔とは前方を後壁側腹膜(posterior parietal peritoneum)、後方を横筋筋膜(transversalis fascia)に囲まれた領域を指し、頭側は横隔膜から、尾側は骨盤まで広がっている。さらにfascial planeによって前腎傍腔、腎周囲腔、後腎傍腔に分けられる。後腹膜腔に生じる病態は様々であり、腫瘍性、非・・・
2) 成人後腹膜軟部腫瘍:読影に役立つ病理知識・病理医が知りたい画像所見
  吉田朗彦(国立がん研究センター中央病院病理科)
抄録内容
1.高分化型脂肪肉腫(図)は脂肪の豊富なパターンが有名であるが、硬化や粘液変性を伴うことも多く、脂肪信号に乏しい領域が脱分化巣であるとは限らない。2.脱分化型脂肪肉腫の組織像は多彩で、脱分化成分のみ採取された場合、組織診断が難しい。採取されていない脂肪性成分が画像で明らかなら病理診断・・・
3) 後腹膜腫瘍の診断と治療:臨床
  込山元清(国立がん研究センター中央病院泌尿器・後腹膜腫瘍科)
抄録内容
後腹膜腫瘍とは後腹膜腔に発生した腫瘍の総称であり、病理学的には様々な発生母地をもち疾患としては単一ではない。また原発疾患のみならず転移性腫瘍や全身病の一部分症であることもあるため、病態を把握するために治療前の画像診断や生検による病理診断などは大変重要な役割を果たす。当科は2010年4・・・

14.呼吸器 肺癌検診と診断

2月23日(土) 第2会場 501B
9:00〜10:30
司会
村田喜代史(滋賀医科大学放射線科)
1) 肺がん検診における画像の役割と診断
  小林 健(石川県立中央病院放射線診断科)
抄録内容
日本における肺がん検診は胸部単純写真と喀痰細胞診から構成され、ほとんどの肺がんが胸部単純写真で発見されている。したがって、肺がん検診における画像診断の役割は極めて高い。日本の肺がん検診は精度管理を良好に保つことで肺がん死亡抑制効果があるとされている。精度管理に欠かせないことは胸部・・・
2) 肺癌検診の現状と課題:臨床の立場から
  高橋和久(順天堂大学呼吸器内科)
抄録内容
肺癌検診の意義は、肺癌リスクの高い集団に対して非侵襲的検査で早期肺癌を発見し、適切な治療により予後を改善させることである。日本肺癌学会の肺癌集団検診ガイドラインによると、現在、日本で行われている肺癌検診は、本邦の症例対象研究の結果から、リスクに応じて、胸部X線検査単独あるいは喀痰・・・
3) 病理
  福岡順也(富山大学附属病院病理部)
抄録内容
近年、分子標的薬の登場により、肺癌の治療は大きく進歩した。それに従い、各々の治療に対して違った効果を示す群が存在することが分かり、これらを治療前に出来る限り絞り込み、個別に最適な治療方法をデザインすることが今後の目指す方向性と言える。病理医の役割はこういった進歩とともに変化してお・・・

15.呼吸器 肺癌治療の進歩

2月23日(土) 第2会場 501B
10:45〜12:15
司会
小林国彦(埼玉医科大学国際医療センター呼吸器内科)
1) 肺がん診療に必要になった遺伝子の知識
  萩原弘一(埼玉医科大学呼吸器内科)
抄録内容
基礎医学の分野に遺伝子工学が取り込まれたのは,1980年初め頃だった.その後,いつかは臨床の役に立つと言われながら,20年以上,遺伝子の知識は臨床の教養科目であり,直接患者の役に立つ知識とは言い難かった.現在,肺がんの分野では,遺伝子の知識が必須となっている.EGFR遺伝子変異に始まり,AL・・・
2) 肺癌治療に関連する臨床的な知見
  井上 彰(東北大学病院臨床試験推進センター)
抄録内容
肺癌は難治性疾患の代表であり、初診時に進行期の患者の平均生存期間は1年未満というのが10年前までの常識であった。しかし現在の状況は大きく変わり、同条件の患者でも5年を超える長期生存例が珍しくない。このような治療成績の向上は分子標的薬に代表される優れた治療薬の登場と個別化治療の発展によ・・・
3) 肺癌の放射線化学療法
  畝川芳彦(埼玉医科大学国際医療センター腫瘍内科)
抄録内容
根治的胸部照射が可能で、Performance statusが良好かつ主要臓器機能の保たれた局所進行非小細胞肺癌(LA-NSCLC)では、化学療法と胸部照射の併用療法が第一選択となる。Non-small Cell Lung Cancer Collaborative Groupによる一連のメタアナリシスでは、胸部照射単独に比しシスプラチンを含む化学療法・・・

16.呼吸器 感染症

2月23日(土) 第2会場 501B
14:00〜15:30
司会
酒井文和(埼玉医科大学国際医療センター画像診断科)
1) 真菌症の病態と画像
  渋谷和俊(東邦大学病理学)
抄録内容
深在性真菌症における種々の病態は『炎症』そのものであり、起炎性刺激因子を演ずる真菌による生体損傷から身を守る防御反応の『表れ』である。深在性真菌症では、病原真菌が宿主に侵入・定着して組織破壊が生じ、ついで種々の滲出反応が惹起される。定着・侵入から細胞や組織の破壊とこれに続く炎症性・・・
2) アスペルギルス感染症の画像診断:間質性肺炎などの基礎に肺病変を有する例を中心に
  加賀亜希子(埼玉医科大学病院呼吸器内科)
抄録内容
肺アスペルギルス症は空中浮真菌であるAspergillusの分生子を吸入することによって生じる総称であり、宿主の免疫能によって種々の病態をとる。アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)、アスペルギローマ、侵襲性アスペルギルス症(IPA)に分かれ、さらに菌球型と侵襲型の中間型として慢性壊死・・・
3) クリプトコッカス感染症の画像診断:宿主免疫との関連
  楊川哲代(がん・感染症センター都立駒込病院画像診断科)
抄録内容
Cryptococcus neofrmansは莢膜を有する酵母型真菌で土中に生息する。人は空気中に飛散した菌体を経気道的に体内へ吸入することで感染する。この感染症は健常者、免疫不全者両者に発症を認めるが臨床的な重症度は異なる。健常者では臨床所見が乏しく経時的な画像変化も乏しく臨床的には肺癌や転移といっ・・・

17.呼吸器 肺高血圧症の臨床

2月23日(土) 第2会場 501B
15:45〜17:15
司会
佐藤 徹(杏林大学循環器内科)
1) 原発性肺高血圧症における画像診断の役割
  奥田茂男(慶應義塾大学放射線診断科)
抄録内容
肺高血圧症はDana Point 分類において、その原因により5分類されているが、今回は特発性肺動脈性肺高血圧症(Idiopathic Pulmonary Arterial Hypertension; IPAH)を主眼として、画像診断の寄与するところについて述べたい。近年、右室機能を非侵襲的に評価する目的で積極的にMRIが用いられている。MR・・・
2) 臨床
  松原広己(岡山医療センター循環器科)
抄録内容
ほんの数年前まで肺高血圧症は肺移植以外に治療法のない疾患群であったため、その診断は存在診断が主体であった。肺高血圧に特異的な血管拡張役薬が開発されてきた現在、当院においては肺動脈性肺高血圧症(PAH)の10年生存確率が73%に達している。このように薬物治療によりPAHの生命予後の顕著な改善・・・
3) 病理
  大郷恵子(国立循環器病研究センター病理部)
抄録内容
肺高血圧症のうち,特に肺動脈性肺高血圧症(PAH)は稀な疾患と考えられていたが、心エコー検査の普及、原因不明(特発性)例や先天性心疾患合併例以外に膠原病など種々の基礎疾患に関連するPAHの存在が明らかになってきたこと、PAH特異的治療の出現による生存率の向上などから、潜在的な患者数は予想以・・・

18.中枢神経 認知症

2月23日(土) 第3会場 503AB
9:00〜10:30
司会
興梠征典(産業医科大学放射線科)
1) 認知症
  櫻井圭太(東京都健康長寿医療センター放射線診断科)
抄録内容
認知症は「一度発達した知的機能が脳の後天的な器質的障害によって広範に継続的に低下した状態」である.アルツハイマー病,嗜銀顆粒性認知症,レビー小体型認知症,前頭側頭葉変性症,進行性核上性麻痺などの変性疾患のみならず,血管障害,内分泌・代謝異常,感染症,腫瘍性病変,正常圧水頭症など多・・・
2) 認知症を理解するために:アルツハイマー病を中心に
  伊東大介(慶應義塾大学神経内科)
抄録内容
急速な高齢化に伴いわが国の20年後には、65歳以上が総人口の3分の1を占めると報告されている. 85歳以上の4人に一人が認知症であるとされており、画期的な治療法・予防法が出現しない限り認知症患者の数は増加し、2030年には約350万人に達すると予測される. したがって、認知症における医療、介護はわ・・・
3) 病理
  豊島靖子(新潟大学脳研究所病理学)
抄録内容
認知症の共通する病理所見として、脳の萎縮、神経細胞の脱落とグリオーシス(変性)がある。その変性部位の違いや変性の強弱が症状の違いを表すことは以前より知られており、ヘマトキシリン-エオジン染色の有用性は今も疑う余地はない。近年認知症に関わる分子の解析が進み、いくつかの疾患で特異的に・・・

19.中枢神経 脱髄性疾患

2月23日(土) 第3会場 503AB
10:45〜12:15
司会
北垣 一(島根大学放射線科)
1) 画像診断
  松島理士(東京慈恵会医科大学放射線科)
抄録内容
脱髄とは軸索周囲の髄鞘が一旦形成された後に何らかの原因で破壊・障害されることを示す。この脱髄を引き起こす脱髄性疾患は日常臨床においてしばしば遭遇しうる比較的頻度の高い重要な疾患群であり、臨床的な評価・診断・経過観察の中で画像診断が果たす役割は大きいと思われる。脱髄性疾患には多発性・・・
2) 臨床:Neuromyelitis Optica を中心に
  久住呂友紀(慶應義塾大学神経内科)
抄録内容
脱髄性疾患とはいったん形成された有髄神経の髄鞘が障害されることで起こる疾患であり、大きく分けて、中枢神経系と末梢神経系の疾患がある。本講演では、中枢神経系の脱髄疾患の中でも近年増加傾向にある多発性硬化症 (MS) について最新の知見を述べる。MSの診断には、時間的空間的に多発する病変を証・・・
3) 病理
  豊島靖子(新潟大学脳研究所病理学)
抄録内容
脱髄性疾患はすでに形成された髄鞘が何らかの原因で壊されるもので、髄鞘染色(Kluber- Barrera 染色など)で病理組織学的に描出される。代表的なものに、多発性硬化症 (multiple sclerosis; MS)、視神経-脊髄炎 (neuromyelitis optica; NMO)など自己免疫による炎症性のもの、進行性多巣性白質脳症 (pr・・・

20.中枢神経 グリオーマ

2月23日(土) 第3会場 503AB
14:00〜15:30
司会
常喜達裕(東京慈恵会医科大学脳神経外科)
1) 画像診断
  北島美香(熊本大学病院中央放射線部)
抄録内容
グリオーマの画像診断は、治療前と治療後に大きく分かれる。治療前には質的診断、悪性度診断、広がりの診断が重要となる。グリオーマの特徴的画像所見を理解していれば、他の腫瘍や非腫瘍性病変との鑑別は可能なことが多い。グリオーマの広がりの診断には、MRスペクトロスコピーや拡散テンソル画像など・・・
2) 臨床
  中村英夫(熊本大学脳神経外科)
抄録内容
グリオーマは、頭蓋内原発腫瘍では髄膜腫に次いで高頻度に認められる腫瘍である。病理学的には星細胞腫系と乏突起神経膠腫系の2系統に、悪性度を4段階に分類し、それぞれのグレードにおいて治療法や治療成績を検討することが一般的である。治療に関しては、腫瘍が浸潤性であり、正常脳との境界が判別し・・・
3) 病理
  横尾英明(群馬大学病理学)
抄録内容
グリオーマは、発生頻度、種類の豊富さ、予後などから、原発性脳腫瘍の中で最も重要な地位を占める。病理学的には細胞の分化方向と悪性度によって分類される。星細胞系腫瘍は悪性度に幅があり、それぞれに発生年齢、部位、浸潤増殖様式などに特徴がみられ、最近では腫瘍型ごとの分子遺伝学的特徴もかな・・・

21.中枢神経 急性期脳虚血

2月23日(土) 第3会場 503AB
15:45〜17:15
司会
井口保之(東京慈恵会医科大学神経内科)
1) 画像
  阿部考志(徳島大学病院放射線診断科)
抄録内容
急性期脳梗塞および脳血流の低下、脳虚血の画像所見と治療との関連性について述べる。CTでは病変部は低吸収となり、白質-灰白質が不明瞭化し、軽度の浮腫を呈する。これらの所見はearly-CT signとして知られている。しばしば、梗塞の原因となった大中脳動脈内の血栓が高吸収に見える場合があり、hyper・・・
2) 臨床
  井上 敬(広南病院脳神経外科)
抄録内容
[はじめに]急性期脳虚血治療は経静脈的血栓溶解療法などの内科的治療が中心である。そこに近年血栓回収療法などの血管内治療が行われるようになってきた。さらに、エビデンスには乏しいものの、外科的な血行再建術が有効な症例も散在される。本講演では、内科治療・血管内治療・外科的治療に関して紹・・・
3) 脳梗塞の病理
  横尾英明(群馬大学病理学)
抄録内容
脳梗塞とは脳の一部または全体が血流の著しい減少や途絶によって壊死に陥った状態をいう。動脈系からの流入血液量の減少によることが多いが、静脈洞の血栓症などによる静脈流出の停滞による場合もある。発生機序の視点から血栓性、塞栓性、血行力学性に、臨床病型の視点からアテローム血栓性、心原性塞・・・

22.IVR 血管系IVRのトピックス

2月23日(土) 第4会場 503CD
9:00〜10:30
司会
中島康雄(聖マリアンナ医科大学放射線科)
1) 頸動脈ステント留置術の現状
  植田敏浩(聖マリアンナ医科大学東横病院脳卒中センター)
抄録内容
本邦において2008年に認可された頸動脈ステント留置術(carotid stenting: CAS)の保険適応は、症候性50%以上、無症候性80%以上の頸動脈内膜剥離術(CEA)ハイリスク例とされている。しかし近年、頸動脈狭窄病変に対する大規模な臨床試験の結果が次々と報告され、CASの適応範囲は広がっている。2010年に報・・・
2) 大動脈ステントグラフト
  小川普久(聖マリアンナ医科大学放射線科)
抄録内容
2007年に腹部用、2008年には胸部用の企業性ステントグラフト(SG)が保険収載されて以来、SG治療(EVAR)の施行件数は年々増加傾向にある。EVARの登場により、従来のopen surgeryに耐えられなかった高齢者やハイリスク症例に対しても治療が可能となり、大動脈瘤の治療体系でEVARは重要な位置を占めるよ・・・
3) 下肢静脈瘤
  保坂純郎(四谷・血管クリニック)
抄録内容
大伏在静脈や小伏在静脈などの伏在静脈の弁不全・逆流に起因する一次性下肢静脈瘤に対する根治的治療は、静脈瘤そのものよりもそれらの原因静脈の治療に他ならない。従来、ストリッピング手術、高位結紮術、硬化剤による硬化療法などが行われてきたが、ストリッピング手術は侵襲が大きく通常数日間の入・・・

23.IVR 肝胆膵

2月23日(土) 第4会場 503CD
10:45〜12:15
司会
谷川 昇(関西医科大学放射線科学)
1) 肝臓
  山門亨一郎(三重大学病院IVR科)
抄録内容
肝臓のIVRには、肝細胞癌や胆管細胞癌、さらには転移性肝癌といった悪性腫瘍に対するIVRから、胆管系IVR、門脈圧亢進症に対するIVR等、多岐にわたる。今回の講演では、胆道系IVRと門脈ある亢進症に対するIVRは他の演者にお願いして、肝腫瘍に対するIVRを中心に講演を行う。本邦で開発された肝動脈塞栓・・・
2) 胆道癌に対するIVR治療
  齋藤博哉(札幌東徳洲会病院画像・IVRセンター)
抄録内容
進行胆道癌に対する治療戦略は、適切な減黄処置に加え、積極的な抗腫瘍療法を併用することである。経皮的ドレナージを施行した症例では、抗腫瘍療法終了時点で狭窄が残存した症例に対して、メタリックステントによる内瘻術を施行している。メタリックステントの留置範囲は後期合併症を回避するため、残・・・
3) 膵臓(膵炎)のIVR
  山内栄五郎(国際医療福祉大学病院放射線科)
抄録内容
近年、非侵襲的外科治療、すなわちインターベンション治療(以下、IVR)の発展は目覚ましく、膵臓にも応用されるようになってきている。以前は膵臓を穿刺することは禁忌であったが、経皮経胃的穿刺により膵皮膚瘻が回避できるようになってから幅広く応用されるようになってきた。ここでは膵炎により生・・・

24.消化管 上部消化管

2月23日(土) 第4会場 503CD
14:00〜15:30
司会
白神伸之(東邦大学大森病院放射線科)
1) 食道癌の病期診断
  今井 裕(東海大学画像診断学)
抄録内容
食道癌取扱い規約では、「原発巣の壁深達度が粘膜層にとどまる食道癌を早期癌と呼ぶ。」とされており、理由は他の消化管癌と異なり容易にリンパ節転移を生じるからである。したがって、スクリーニング検査では粘膜層内にとどまる腫瘍を拾い上げることが重要となる。画像診断では、食道表在癌を@T1aEP・・・
2) 胃癌
  白神伸之(東邦大学大森病院放射線科)
抄録内容
胃癌患者におけるCTの役割は主に転移検索と近接臓器への直接浸潤の診断にある。しかし、胃を気体でみたし撮影し、三次元的に内腔像を得るCT gastrographyにdynamic enhancement studyを追加することで、深達度診断と血管解剖の情報も得ることができる。さらに経時的な造影パターンを解析することで癌の・・・
3) 胃癌・食道癌の病理と画像診断への応用
  鬼島 宏(弘前大学病理生命科学)
抄録内容
胃癌(腺癌)は、分化型腺癌(高分化型ないし中分化型)と低分化型腺癌(未分化型:印環細胞癌を含む)に分類される。分化型腺癌は、膨張性発育を示すため、粘膜内では表面型 (IIa〜IIc) を呈するが、進行すると潰瘍限局型 (2型) で発育進展することが多い。組織学的に、分化型腺癌では腫瘍間質は相対・・・

25.消化管 下部消化管

2月23日(土) 第4会場 503CD
15:45〜17:15
司会
今井 裕(東海大学画像診断学)
1) 下部消化管疾患の断層画像診断:炎症性消化管に対するCT、MRI検査と診断
  古川 顕(首都大学東京健康福祉学部放射線学科)
抄録内容
小腸内視鏡とカプセル内視鏡の登場により、下部消化管疾患、特に小腸疾患に対する診断には著しい進歩が見られる。一方、CTやMRIの進歩は、蠕動に邪魔されない高画質の撮像を可能とし、腸管全体について、内腔、腸壁、腸管外、腸間膜・腹膜、さらには腸管の血流情報をきわめて短時間に低侵襲的に提供可・・・
2) CT colonagraphyの現状
  森本 毅(聖マリアンナ医科大学放射線科)
抄録内容
従来、大腸病変に対する検査方法として注腸検査,大腸内視鏡などが行われてきた。近年のCT装置やワークステーションの進歩により、高解像度の画像データを用いたCT三次元診断は消化管診断領域にも応用されてきている。大腸診断におけるCT三次元表示は総称してCT colonography(CTC)と呼ばれ、スクリー・・・
3) 早期大腸癌の病理診断:最近の話題
  藤盛孝博(獨協医科大学病理学)
抄録内容
幻の大腸癌「IIc」が工藤らによって提唱され、衆目を集めたのが1980年代である。わずか30年で誰でも診断できる時代になった。ストリップバイオプシーが消化管癌の診断や治療に登場したのも同じ時である。今や、内視鏡粘膜切除、EMR/ ESDが全盛期であり、消化管の早期癌を内視鏡で採るのが一般化してい・・・

26.乳腺 超音波エラストグラフィの現状

2月23日(土) 第5会場 602AB
9:00〜10:30
司会
辻本文雄(聖マリアンナ医科大学臨床検査部)
1) 歪みイメージング
  梅本 剛(筑波メディカルセンター病院乳腺科)
抄録内容
Real-time Tissue Elastography(以下エラストグラフィ)をはじめ、乳腺領域の臨床に適用可能な超音波組織弾性イメージングが各社から提案され、弾性(「硬さ」)という質的特性を簡便かつ非侵襲的に得ることが可能となった。現在臨床応用されている超音波組織弾性イメージングは、1)歪み(ひずみ)を用い・・・
2) Shear Wave Elastography
  榎戸克年(昭和大学病院乳腺外科)
抄録内容
乳腺腫瘤の超音波診断では、Bモードの診断だけではなく、乳腺腫瘤の硬さを組織の歪みで表現したstrain elastographyの分類も日常診療に取り入れられるようになった。近年は組織内にShear Waveを発生させて、伝播速度を計測し、画像で表示するShearWaveTM Elastography(SWE)が海外を中心に普及し始め・・・
3) ARFIを用いた硬さの評価
  戸崎光宏(亀田総合病院乳腺科)
抄録内容
近年、音波放射力積(ARFI: acoustic radiation force impulse)を利用して、音響的に組織を圧迫して歪みを画像化する方法が開発された。ACUSON S2000(Siemens社製)に搭載されたVirtual Touch Tissue Imaging(VTTI)は、柔らかい組織ほど変位が大きく高輝度に表示され、硬い組織では変位が小さく低・・・

27.生殖器 男性生殖器の炎症性疾患

2月23日(土) 第5会場 602AB
10:45〜12:15
司会
酒井英樹(長崎大学腎泌尿器病態学)
1) CT、MRI所見
  中山智博(国際医療研究センター病院放射線診断科)
抄録内容
この領域における画像診断の主力となるモダリティは超音波検査である。その理由は、第一に簡便に施行できる事であり、また対象となる構造が体表から近く、他のモダリティと比較して空間分解能が高く、またリアルタイムに評価可能であるためである。ただ、超音波検査はほとんどの施設で泌尿器科医により・・・
2) 臨床の面から
  井川 掌(長崎大学腎泌尿器病態学)
抄録内容
日常臨床で男性生殖器の炎症性疾患に遭遇する頻度は疾患の種類により大きく異なるが、その重症度や診断法、また治療の緊急性などは様々であり、対応に苦慮する場合も少なくない。今回の教育講演では、まず下記に挙げる疾患を中心に臨床面で重要と思われるポイントについての解説を行う。病因からみた分・・・
3) 病理の立場から
  鷹橋浩幸(東京慈恵会医科大学病理学)
抄録内容
炎症性疾患により生検や切除が行われ病理学的に検索されることは,腫瘍性疾患と比較するとそれほど一般的ではなく,また腫瘍が疑われ生検や切除が行われた結果,病理学的に炎症性疾患であったということもある。病理組織学的には炎症とは急性炎症と慢性炎症に区別される。急性炎症は通常組織の腫大を呈・・・

28.生殖器 子宮腫瘍

2月23日(土) 第5会場 602AB
14:00〜15:30
司会
岡本愛光先生(東京慈恵会医科大学産婦人科)
1) 子宮体癌取り扱い規約改定に伴うポイント:画像診断
  尾上 薫(東京慈恵会医科大学放射線科)
抄録内容
The International Federation of Gynecology and Obstetrics(FIGO)による婦人科癌臨床進行期分類が、2009年10月に全面改訂され、それに伴い、日本でも子宮体癌取り扱い規約が2012年4月に改訂された。「子宮体がん治療ガイドライン2009年版」では、術前にMRIによる筋層浸潤および頸部浸潤を評価し、リ・・・
2) 子宮体癌取り扱い規約改定に伴うポイント:臨床
  岡本愛光(東京慈恵会医科大学産婦人科)
抄録内容
子宮体癌取扱い規約は、子宮体癌の治療に際して必要な基本的事項、すなわち子宮体癌の臨床的あるいは病理的診断、進行期の決定、治療法および治療成績の算出法などに国際的に通用する規準を設定し、わが国における子宮体癌治療症例の全国的登録、集計を行うことにより、本疾患の治療成績向上を図ること・・・
3) 子宮体部非上皮性悪性腫瘍の病理:組織分類および進行期分類を中心に
  三上芳喜(京都大学病院病理診断科)
抄録内容
子宮体部非上皮性悪性腫瘍は多くが難治性で、現在最適な治療戦略が模索されているところである。本講演では主な子宮体部非上皮性悪性腫瘍の病理学的特徴、進行期分類について概説する。子宮肉腫固有の進行期分類は存在していなかったが、2008年にFIGOによって提唱された平滑筋肉腫(LMS)、内膜間質肉・・・

29.生殖器 前立腺

2月23日(土) 第5会場 602AB
15:45〜17:15
司会
藤岡知昭(岩手医科大学泌尿器科)
1) 基礎から理解する前立腺癌の臨床
  大家基嗣(慶應義塾大学泌尿器科)
抄録内容
前立腺癌は本邦の男性において近年最も罹患率の上昇が顕著ながんであり、社会的な注目を受けている。前立腺癌の特徴はホルモン感受性がんであることと初期では症状の発現が乏しく、PSAスクリーニングで発見される潜在性である。治療は病期によって、外科的根治手術、小線源治療、放射線外照射、ホルモ・・・
2) 前立腺癌のMRI診断
  楫  靖(獨協医科大学放射線医学)
抄録内容
前立腺癌の診断には、前立腺の内部および周囲構造に関する解剖学知識が不可欠であり、T2強調像でどのように描出されるかを知っておく。次いで、典型的な前立腺癌の所見を辺縁域と移行域(あるいは前立腺腹側部)に分けて、注目すべきポイントを観察する。T2強調像だけでは全ての癌を検出できないので、・・・
3) 前立腺画像と病理
  鷹橋浩幸(東京慈恵会医科大学病理学)
抄録内容
前立腺は多くの臓器と異なり結合組織内に埋没しているため周囲組織との境界が不明瞭,かつ個人差も大きい.また場所によっては膠原線維性の被膜構造が存在するが全体的に被膜に覆われているものではない.例えば前方では被膜は不明瞭であり恥骨後方の結合組織と一体化しているため周囲との境界は不明瞭・・・

30.骨軟部 日常診療で遭遇する骨関節疾患:その多面的な理解のために

2月23日(土) 第6会場 602CD
9:00〜10:30
司会
杉本英治(自治医科大学放射線科)
山口岳彦(自治医科大学人体病理学)
1) 関節疾患の画像所見
  杉本英治(自治医科大学放射線科)
抄録内容
関節疾患の単純X線所見は間接所見と直接所見に分けて考えることができる。間接所見は関節疾患によって生じた二次的変化で、関節の輪郭の変化、および骨皮質や骨梁の変化である。関節の輪郭には、紡錘状(左右対称)、不均等な腫脹、および関節面から離れた左右非対称性に生じる結節状の腫脹がある。そ・・・
2) 病理組織所見から画像所見へのフィードバック
  山口岳彦(自治医科大学人体病理学)
抄録内容
日常診療でしばしば遭遇する疾患に対し、経験的に特有の画像所見から臨床診断を行うものの、その組織所見を知る機会はあまりないのではないでしょうか。組織所見が画像所見に影響を与える大きな要素の一つであることから、その組織像を理解することは、画像所見のより深い理解や診断を容易にすると考えら・・・
3) 大腿骨頭に圧潰来たす疾患
  山本卓明(九州大学病院整形外科)
抄録内容
大腿骨頭に圧潰を認めた場合、これまでは大腿骨頭壊死症(以下ON)と診断されてきた傾向がある。近年、大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折(subchondral insufficiency fracture :SIF)も骨頭圧潰を来たす疾患として認知されるようになり、SIFとONの鑑別が重要となっている。【レントゲン所見】SIFは発症直後の・・・

31.循環器 大動脈瘤・大動脈解離:診断から治療まで

2月23日(土) 第6会場 602CD
10:45〜12:15
司会
松永尚文(山口大学放射線科)
1) IMHとPAUの温故知新
  師田哲郎(東京大学医学部附属病院心臓外科)
抄録内容
大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドラインが2011年に改訂され,IMHとPAUとの用語は臨床では用いないことが推奨された.筆者もこの方針に異議はないが,あえてこれら用語を再考し,画像診断による治療方針の決定というプロセスに役立つ要素を探ってみたい. AAS (acute aortic syndrome,急性大動脈症候群)・・・
2) 大動脈解離の画像診断
  林 宏光(日本医科大学放射線医学)
抄録内容
大動脈解離の診断において画像診断が重要な役割を果たすことに疑いはない。画像診断法には単純X線写真、超音波、CT、MRI、血管造影、核医学検査があるが、その主軸を担うものはCTとされる。大動脈解離のCTは、ヨード造影剤が使用できる場合においては単純CTと造影CT早期相とを必須とし、必要に応じて造・・・
3) 大動脈瘤・大動脈解離の病理
  中島 豊(福岡赤十字病院病理診断科)
抄録内容
大動脈瘤や大動脈解離の画像診断や治療にはめざましい進歩がある。しかし、その病理に関しては、材料を得ることの困難さもあり、臨床上の様々な疑問に答えることができていないのが実情である。本講演では正常の大動脈壁の構造を再度認識してもらうことから始め、大動脈瘤や大動脈解離の典型的な病理像、・・・

32.循環器 慢性肺血栓塞栓症

2月23日(土) 第6会場 602CD
14:00〜15:30
司会
植田初江(国立循環器病研究センター病理部)
1) 慢性肺動脈血栓塞栓症性肺高血圧症(CTEPH)の画像診断
  福田哲也(国立循環器病研究センター放射線部)
抄録内容
慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の診断は原因不明の肺高血圧症の診断過程において発見されることが多い。CTEPHの肺病変の画像診断には肺換気・血流シンチグラム、CT、血管造影が用いられる。肺血流シンチグラムは換気分布に異常のない区域性血流分布欠損が血栓溶解療法または抗凝固療法施行後6ヶ・・・
2) 慢性血栓塞栓性肺高血圧症における実臨床
  坂尾誠一郎(千葉大学病院呼吸器内科学)
抄録内容
慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)は、器質化血栓による肺動脈中枢側の閉塞や狭窄および並存する末梢血管障害により、肺動脈圧上昇を来たした疾患である.本性の発症機序として血液凝固異常が指摘されているが、未だ正確な機序は解明されていない.CTEPHの臨床症状として労作時息切れが高頻度に見ら・・・
3) 慢性肺血栓塞栓症の病理
  植田初江(国立循環器病研究センター病理部)
抄録内容
慢性肺血栓塞栓症は、主に下肢の深部静脈に形成された血栓が反復性に遊離して塞栓子となって肺動脈に達し、その血栓塞栓が器質化して末梢の肺動脈を慢性的に閉塞することで肺高血圧症を来す病態である。そこで最近は慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thrombo embolic pulmonary hypertension, CTEP・・・

33.循環器 冠動脈疾患(虚血性心疾患)

2月23日(土) 第6会場 602CD
15:45〜17:15
司会
諸井雅男(東邦大学大橋病院循環器内科)
1) RI、CTによる冠動脈疾患の画像診断
  桐山智成(日本医科大学放射線医学)
抄録内容
近年では従来は想像し得なかったほどに,様々なモダリティで非侵襲的に冠動脈疾患を評価可能で,各々のモダリティをいかに適切に選択し利用するかが,臨床医にとって重要な課題となっている。本発表では、心筋血流SPECTを主体とする心臓核医学検査と心臓CTを取り上げ、これまでに報告された両検査の診・・・
2) CAG、血管内超音波による冠動脈疾患の診断と治療(PCI)
  天野英夫(東邦大学大森病院循環器センター内科)
抄録内容
冠動脈疾患の診断、治療には従来CAGにより行われてきたが、CAGによる情報のみでは、正確な診断、治療ができない症例が少なからず存在する。冠動脈造影上の高度石灰化においてロータブレーター使用の適応を決める際、IVUSを用い冠動脈内膜側の石灰化の程度、沈着具合(全周性、偏在性)などを観察し適応・・・
3) 心筋架橋とプラークの病理像
  石川由起雄(東邦大学病理学)
抄録内容
近年の画像診断機器の発展により、冠動脈内膜病変や周囲組織構造の解像度が改善されてきたが、微小な病変や構造の質的診断は、未だ不充分である。本講演では、冠動脈内膜の粥状動脈硬化症(atherosclerosis: ATH)及びその局在性に影響する心筋架橋(myocardial bridge: MB)の病理像を提示する。ATHは動脈・・・
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